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百日咳について
2008.06.23

昨年秋頃から成人の百日咳が流行しています。罹患した成人から小児に感染が広がるというパターンも目立ってきています。百日咳はグラム陰性桿菌であるBordetella pertussisによって起こる気道感染症です。百日咳の症状は感染後1~2週間に感冒様症状として現れるカタル期、その後2~3週に特有の症状として連続性の激しい咳こみとそれに続く急な吸気による笛声という発作を繰り返す痙咳期に移行したのち1~2週間で回復期に入って発作回数が減り回復に向かうという経過をたどります。ただし、成人の場合は典型的な症状を呈することは希であり、診断に苦慮するケースが多いようです。治療はマクロライド系やテトラサイクリン系という抗生剤を使用しますが、痙咳期に入ってからの抗菌薬の使用は有効ではないといわれています。カタル期に適切な抗菌薬を使用すれば症状発現を阻止できますが、ほとんどの場合痙咳期に診断がなされるので症状の軽減化は難しいのが現状です。しかし痙咳期でも第三者への感染の抑止という意味も充分あるため早く除菌させるためになるべく早く抗菌薬を使用することが大切です。また、6か月未満児は無呼吸などで重症化しやすく入院治療が望ましいとされています。三種混合ワクチンを早めに接種しておくのも大事なことです。いずれにしろ通常の鎮咳薬では軽快しない連続性・反復性の乾性咳嗽(痰の絡まない咳)が続く場合早めに医療機関を受診しましょう。

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